雪の岬に鹿二頭


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 能取岬の白い草原に、エゾシカの姿がありました。二頭です。一頭は座り込んでいて、車から降りたわ

たしに視線を向けます。もう一頭はそ知らぬ顔で、枯れ草を食み続けるばかり。背後には、流氷のオホーツク海

が広がっています。

 手前の木々の間を通る道では、これまで何度か見ています。大きな群れのことも、独り車道を渡る子鹿のこと

もありました。岬の突端に近い草原では今年が初めて。森の笹薮が例年にない深い雪に覆われ、掘り出すのが

たいへんになって、風が強く枯れ草が現れている崖近くに出て来たのでしょうか。

 優しい目をした動物です。でも、知床などでは、食害で作物や植生に影響が出て、盛んに駆除が行われ

ています。自然な食物連鎖なら、長期的には、増えすぎて餌の草木が乏しくなると繁殖力が衰え、動物

の死骸や排泄物で肥えた土地に、植物が再び勢いを盛り返す、自律的な調整が行われるのでしょう。だ

けど人には今日明日がだいじ。それで「適正頭数」が決められました。