分布限界のカタクリ
今市販されている製品の原料はほとんどがジャガイモです。カタクリはかつて豊富にある食用野草だったのが、
今では全国の群生地の多くで保護されてようやく存続していて、それも開発と盗掘で先行きが危ぶまれているよ
うです。
北海道で知られている自然群生地はほとんどが道央から西で、十勝ー紋別より東で確認されているのは3箇
所。そのうち一番東にあるのが北見市端野です。先日ここの観察会に参加しました。保護のため一般の立ち入り
は禁じられ、所在地も公開されていません。その群落では、分布限界の厳しい環境から、他の群落とちがう特徴
が見られるのだそうです。他所よりやや小型であること、それに一般に授粉は虫に媒介されるのに、ここでは自
家受粉でも繁殖するとか。
五月の最初の一週間くらいまでは暖かい日が続いて、端野のカタクリも一斉に咲き出してすぐ一斉にしおれ始
めたみたいです。引率者がいつもは場所ごとにずれて長く見られるのに、こんなことは初めただと、しきりに言っ
ていました。というわけで、紫色の大群落が広がる写真は撮れませんでした。
ところで何年か前にウチの庭に出てきた株は、花の前から葉に茶色の斑点がありました。図鑑でもそういう葉
が写っています。端野の森では白い斑点には気付いたけれど、茶色のはなかったような。これから色が濃くなっ
ていくのかなー。
暖かい日が続くと思っていたら、昨日は一日の平均気温が4.6度、明日の予報欄には雪だるまがいます。こ
れが北国ですよね。