チングルマとハイマツ


 デジモナさん、うたせ舟の帆を足で操り、船べりから身を乗り出して箱メガネを覗き込む。そんなイメージが脳

裏にありますが、尾岱沼の観光船で実際に見たのか、テレビの映像で見たのか。それとも、足で櫓を操っ

てウニを採る光景と混同しているのか。心象風景は素の記憶があいまいです。

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 高山に咲く花の代表がチングルマ。まだ一面の大群落にはなっていませんでしたが、少数でもやはり風格があ

ります。山の背景と空気があってこそなのでしょうね。街なかで栽培されている高山植物は魅力がありません。

わたしが山好きになったきっかけは、愛山渓から登った尾根で出会った、霧のなかにほの白く浮かぶチング

ルマの大群落です。大学一年生の若い日、最初の北海道旅行でした。このときの古い写真がまだ手元

に残っているので、光景が記憶のなかで勝手に変容することはありません。
 
 旭岳高原のハイマツも、街なかの公園などで見るものよりずっと緑があざやかで、特に雄花の赤とのコ

ントラストが鮮明に感じられました。イソツヅシと混じり合う光景は川湯硫黄山山麓にもありましたが、

黄山とはちがってここではハイマツが断然優勢です。最後の一枚で左側に松かさが覗いています。

去年結実したものでしょうか。熟すのは受粉した次の年。熟してもかさは開かず、ホシガラスやシマリス

などの動物にこじ開けられて、こぼれる実から発芽するのだとか。