うたせ舟


 デジモナさん、連日30度を超えているのですか。わたしはオホーツク地方の冷涼な環境に体がなれてしまっ

たので、とても耐えられないと思います。-30度の土手を歩くことはできるのですが。

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 野付半島別海町の尾岱沼(おだいとう)に挟まれた野付湾は浅い海。海面近くまで藻が繁っています。藻の

間に棲むホッカイシマエビは小型ですが、北海道では味がいいことで知られていて、わたしなどちょっと

手の出ない値段で店に出ています。主に贈物に使われているのかな。ここでの漁は春秋の2回解禁さ

れます。春は6月下旬から1ヶ月ほど。シマエビ漁は動力船でなく三角帆のうたせ船で行われます。

 尾岱沼とトドワラを結ぶ観光船なら間近で見ることができますが、半島からは、遠い舟影がかすかに。

ふだんは使わない三脚を使って撮り、トリミングして拡大した結果が今日の写真です。半島を貫く道路の

中ほどで路肩に車を停めて三脚を据えた傍らを、ときどき観光バスや乗用車が猛スピードで通り過ぎて

いきました。トドワラからならともかく、こんなところでうたせ舟漁が見えるとは思わないのでしょうね。

 野付とか尾岱沼とかの地名はアイヌ語起源のようです。野付はノ(あご)とケ(骨)からという解釈が主

流みたい。尾岱沼はト-(沼)から来ているのかと思っていましたが、水域ではなく別海町の岸辺の呼称

で、オタ(砂)とエト(岬)が元になっているのだとか。