釧路湿原6月の花 後


 デジモナさん、ベニトンボという名前ですか。南方系だから、わたしは見たことがなかったのですね。なにしろ福

岡に2回行っただけで、他には本州と北海道しか知りません。

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 タネツケバナは全国的に分布していて、クレソンに似た葉が繁ります。ハナタネツケバナは北海道東部、それも

湿原に限られるようです。他の草に隠れないように伸ばした、葉のない茎の先に咲きます。直径2センチほどの

小さい花ですが、わりあい目を惹かれます。大きな群れは見たことがありません。今日の写真はまあまあ集まっ

ているほうかな。いつもは一輪か二輪です。

 ミツガシワ、わたしの大好きな花です。房の下から咲きはじめます。ほころびる直前の蕾と開いたばかりの花

の、白地に紅を刷いたような色が、恥じらいながらほほ笑む乙女を思わせます。今回は遅すぎて、わずか2本、

それも遠くにしか見つけられませんでした。最盛期には濃い密度で一面を覆っています。

 ヒメカイウは花が矮小な水芭蕉みたい。漢字では姫海芋。姫は小さい、海芋は海の芋ですが、釧路湿原は淡

水です。水中に茎を伸ばして増えるとか。他の草が繁る前の葉はけっこう大きな塊なのに、花がたくさん集まっ

ているところに行き合わせたことがありません。緑に隠されるのか、花茎がまばらなのか。

 以上三つの花は湿原の中に設けられた木道脇で。次のコバイケイソウは湿原の縁にある林脇の道で。色は

派手ではないけれど、全体が開花している花序が大きいので、存在感があります。

 最後の二枚は花ではなく、葉が二色に染め分けられたマタタビです。小さな丸い玉は蕾でしょうか実でしょう

か。ある人から、花の時季には葉の白い部分が赤くなり、その後はまた白に戻ると聞きました。赤に変わった葉

を見たことはあります。でも同じ葉で色の移り変わりを確かめてはいません。お隣の網走市では、マタタ

ビの一種を栽培し、フルーツマタタビとして商品化しようと試みているとか。わたしは従来のマタタビの塩

漬けが好きです。あまり見かけず、あっても高いので、久しく買っていませんが。