森を歩けば  戦争状態を!

 
 デジモナさん、ずいぶん前に熱帯のどこかの映像で、大きな木に花が咲いているハイビスカスを見た記憶が

あります。九州では潅木なのですね。

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 呼人探鳥遊歩道を歩いていて見たもの。赤い実はナニワズかな。いっぱいありました。ネコノメソウが咲いてい

たのは一箇所だけ。鳥はアカゲラキジバト。かろうじて画面の端に引っかかった飛ぶ鳥は、さて何でしょう。

                   
            戦争状態の気分を!()
 

  安倍自民党の閣僚や、維新の橋下・石原両氏などがしきりに、まあ向こ

 う見ずっていうか、戦前に祖先帰りしたというか、世界の良識に挑むような

 発言を続けていますね。外交で国益を損なうことがわかっているのに、な 

 ぜ?って思っていたけど、58日の朝日新聞内田樹の寄稿を読んで、

 ストンと腑に落ちました。どんなにデメリットがあっても、国民の間に戦争

 状態の気分を煽る必要があるんだ、って。

 まず内田の寄稿文をわたし好みで短く要約してみます。原文の方が説

力あるに決まっているけど、図書館まで行って探すのが面倒だとか、少

しでも短いほうがいいとか言う人もいるかも知れないから。
 

 日本の大企業はグローバル化が進んでいて、「もっとも能力が高く賃金

の低い労働者を雇い入れ、インフラが整備され公害規制が緩く法人税

が低い国を探し出して、そこで操業」しようとする。そして、「本来企業が経

営努力によって引き受けるべきコストを国民国家に押し付けて、利益だけ

を確保しようとする」。例えば、汚染された環境の、税金による浄化。製造

コストの一部である電力の、原発による価格引下げ。流通コストである工

場へのアクセスを確保するための、新幹線や高速道路の建設。人材育

成コストを大学に転化するため、英語が話せて、一ヶ月に300時間働ける

体力があって、辞令ひとつで即座に海外勤務できる、都合のいい人材を

大学に養成させようとする。グローバル企業にとって、「国民国家は「食い

尽くすまで」は使いでのある資源である。」

 その構造を維持するため彼らは、〈さもなければわれわれは国外に出

て行く、そうなれば国内の雇用は失われ、税収もなくなる〉と、恫喝する。

それがいやなら、「国民は低賃金を受け容れ、地域経済の崩壊を受け容

れ、英語の社内公用語化を受け容れ、サービス残業を受け容れ、消費増

税を受け容れ、TPPによる農林水産業の壊滅を受け容れ、原発再稼動

を受け容れるべきだ、と」。

   彼らは、例えば再稼動した原発の事故で自分たちの操業エリアが汚染さ
 
 れれば、さっさと国外に出て行くだろう。国民国家が衰退して、吸い上げる旨

 みがなくなったら、どの国に投資してもいいのだから。グローバル企業の進出

 を歓迎する国はいくらでもある。そんな「本質的に反国民的な要求を国民に「の
 
 ませる」ため」に、排外主義的ナショナリズムの亢進が必要になる。日本国籍

 のグローバル企業が勝つこと=日本が勝つこと。そんなふうに錯覚させて、経

 済戦争に負けたら日本の終わり、みたいな危機感を煽る。戦争状態を意識さ

 せるには、周辺ライバル国との関係緊張が必要だ。まあ、こんな主旨です。

 (明日に続く)