落葉

　根元に散り敷いたカエデの落葉は枝にあるときに劣らずあでやかです。11月半ばのある日、庭の木で突然散り

はじめ、2日ほどで枝が裸に。窓から見える彩はしきりに誘いかけるけれど、なかなか融けた霜でぬかるむ庭に

降りる気になりませんでした。それでも雪をかぶって茶色になる前になんとか。

　屈斜路湖の北部に薄氷が張り藻琴山中腹の道が白く凍った日、ちょっと南の砂湯に近いミズナラの森は明るく

乾いていました。同じ湖の回りでも、場所によって晩秋だったり冬だったり。通りすがりに窓から茶色い絨毯を敷

き詰めたような林が見え、とっさに車を突っ込んで撮りました。

　最後は数日前のせせらぎ公園で。11月後半は雪の日も多いけれど、まだ根雪にはなっていません。それでも

夜はたいてい零下です。晴れが続いた日の早朝、池周りの落葉はバリバリに凍っていました。カメラを持って踏

みこむと、靴の下で砕ける音がします。まるでポテチを噛むような。