サロマ湖秋晴れ

そらさん、わたしは気候急変と資源(食糧・水・エネルギーなど)枯渇で文明が存亡の縁にあると感じています。

危機を乗り越えるカギになるのは、ヒト本来の共感能力の回復。それを世界に蔓延する競争礼賛の新自由主

義が妨げている、そんな思いがわたしの日々の幸福感をかげらせます。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

 面積152平方キロ、周囲78キロのサロマ湖汽水湖としては日本最大です。3枚目の写真は第一湖口です。中

央よりやや左(西)でオホーツク海に通じています。2枚目は東端に近い第二湖口。サロマ湖は、最終氷期が終わ

って海面が高くなったときに海水が浸入し、その後潮の動きで堆積した砂洲で湖になったとか。東寄り沿岸の常

呂地域で、続縄文時代からアイヌ時代のたくさんの住居跡が発見されています。そのころは東のほうに一箇所

だけ、季節的な開口部があったのだそうです。

 現在の第一湖口は1929年に掘削されたのだとか。昨年も大きな改修工事が行われていました。いまは完工し

ているようです。第二湖口は突然の砂の堆積で昨冬に閉ざされ、大きな工事が行われて夏にようやく回復しまし

た。両方とも、冬の流氷が養殖牡蠣に損害をもたらすのを防ぐ施設が備わっているのだそうです。この湖は、今

も昔も人々にくらしにとって大切な漁場なのですね。

 でも、海と湖を区切る砂洲はごく低いようです。2007年にIPCCが2100年までの海位上昇を18~59センチと発

表しました。しかしこの数字はグリーンランドと南極の急速な棚氷消失の影響が算入されていません。ここ数年、

両地域で氷床の流速が加速していることがわかってきました。このまま気候が温暖化して夏の平均気温が0℃を

超えると、10年ほどで棚氷が崩壊するのだそうです。その結果、IPCC予想の三倍、あるいは75~190センチの

海面上昇が起きるなどと言われています(「日経サイエンス」10月号 特集「極地が融ける」)。

 こんな海面上昇が起きたら、サロマ湖オホーツク海に呑まれてしまうのではないでしょうか。北海道は4面が

海に囲まれていて、たくさんの汽水湖があります。100年もたたないうちにそれらが海になってしまうことを想像す

ると、ぞっとします。1メートル以上の海面上昇が起きたら、失われる日本の国土面積はどれくらいなのでしょう。

突閣諸島や竹島の面積とは比べものにならないことは確かですね。