山肌の赤と白


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 大雪山赤岳登山道を入ったばかりのところで、望遠レンズで撮りました。道を外れるわけに行かないのて゜、近

づいて確かめられません。赤いのは草紅葉とわかりますが、白いのは何なのか。花だとすればヤマハハコでし

ょうか。こんなに大きな群落は見たことがないけれど。


社会を分裂させる生活保護政策
 
   929日の朝日新聞で、厚労省生活保護見直し案の記事を読みました。報じられた案で強い違和感を
 
覚えた点が二つ。第一は、「求職活動を半年程度続けても就職できない場合、希望以外の仕事や場所でも
 
求職活動をしてもらうことや、低収入・短時間の仕事でもとにかく就労してもらうことを基本とする」という箇所
 
です。職種・職場・労働条件を選ばずに働けってことですよね。立案者は、貧乏人は低賃金できつくていやな
 
職場を嫌う資格がない、と考えているのでしょう。囚人に強制労働させるみたいに、ね。敗者には人権を認め
 
ない、ひどい差別感覚じゃないですか。人は飢えに身を苛まれればひざまずいて食を乞うこともありますよ。
 
しかしひとたび空腹が満たされれば、蔑みを込めて食物を恵んだ相手に対し、ふつうは感謝ではなく怒りを覚
 
えます。立案したのは地位と収入を保証された、たぶん勝者と言ってもいいような高級官僚なのでしょう。敗
 
者の感情に共感する能力が欠けています。貧しい人への蔑みが法や公的制度にまで反映されたら、敗者の
 
屈辱感・恨み・怒りが積もって、社会の亀裂が修復不能なところまで深くなりかねないのに。
 
     二つ目は、「扶養義務がある親族に収入があるとみられる場合などに、扶養できない理由を説明することを
 
  義務づける」、というところ。いままでは別所帯の親族に収入がどうであるかは、生活保護受給資格の条件にな
 
  っていなかったと思います。家制度は個人の自由と自立を妨げ、社会的専制の基盤になるという、近代民主主
 
  義の考え方が反映されていたからでしょう。現代の欧米には、法律に子が親を扶養する義務を規定しない国が
  
  多いはずです。それに、ほんとうに民主的な国の貧乏な親は、子に扶養されるより公的に扶養されたほうが、
 
  自由な気持ちでいられますよ。見直し案の立案者は、老後も自分たちは勝者でいられると思っているのでしょう
 
  ね。この点でも貧しい老人の気持ちに共感する能力がないみたい。親子兄弟姉妹の情愛はいいものです。た
 
  だしそれが当人どうしの自然な感情ならば、ね。現在でも会社の継承権、金銭問題、老親介護などが原因で、
 
  親族の仲がこじれる話はよく聞きます。成人親族間の扶養義務を強調したら、ますます親族不和が増加します
 
  よ。見直し案の立案者は、親族の親和感情が家父長制の強化に利用されていた過去に、ノスタルジアがある
 
  のでしょうね。江戸時代の武家社会では、孝が忠と並ぶ規範の根幹でした。