トリカブト咲く


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 湯の滝の広場を囲む茂みで、たくさんのトリカブトが花を付けていました。ひとつの花に注目すると、誰かが鳥

の兜に見立てた面白い形です。色はちょっと毒々しいような。毒草という先入観のせいかもしれないけれど。


新型豚インフルに警戒を
 
 9月3日の朝日新聞で見た小さな記事です。8月31日に米CDC(疾病対策センター)が、新種の豚インフル(

H3N2型)で初の死者が出たと発表しました。被害者は農業祭で豚と接触して感染したのですが、人から人へ

の感染も確認されているそうです。今年の感染者は289人で、その9割以上が農業祭で豚を扱う人のようで

す。

 この記事が目に留まったのは、「日経サイエンス」2011年2月号に載った、H.ブランスウェルの「豚はイン

フルエンザ工場」という記事の記憶があったからです。記事には:パンデミック・ウイルスをもたらしそうな動物

は鳥と豚。鳥はこの5,6年でサーベイランス体制がかなり整ったが、豚はちがう。米国は豚肉生産で中国に

ついで世界第二位。中国からほとんどの食肉が入る香港で、大学のチームが豚インフルの調査をしている。

だから中国についてはいくらか状況がわかる。だが米国ではサーベイランスがほとんどできていない。豚イン

フルは豚には軽い症状しか起こさないので、業界は口蹄疫のような警戒をしない。養豚業者は飼育している

豚のインフルを個別に検査をしているが、風評被害を恐れてその結果をCDCに知られたがらない。しかし豚

の体内で、豚、鳥、ヒトのインフル・ウィルスの遺伝子が混ぜ合わされ、ヒトーヒト感染能力があって、人には

致命的な新型ウイルスが誕生する可能性がある。ここ10年で北米豚ウイルスの変異が急加速している、な

どと書かれていました。

 2009年から10年にかけても、新型鳥インフルで大騒ぎ。日本を含むアジア各国で膨大な数の鶏が殺処分

されています。そのおかげもあって、鳥インフルの変異については注意深く追跡が行われているようです。パ

ンデミックの兆候が見られれば、すばやくワクチンが製造され、事態の深刻化が防止される可能性がありま

す。ところが米国の豚インフル変異については、ほとんど何もわかっていないということです。31日にCDC

発表したウイルスのH3N2型でこれからワクチンを作っても、臨床検査などに何年もかかります。さらにそれ

以外に、今でもどこかの飼育場で豚の体内に新しい変異が起きているかもしれません。アメリカの畜産業界

では、他の産業部門と同じく新自由主義者が幅を利かせているようです。短期利潤最優先の彼らの行動が防

疫当局による情報収集を妨げ、米国がパンデミック震源地になるかもしれません。

 日本には大量の米国産豚肉が輸入され、国産の何割かの値段で市場に出回っています。北海道では道内

産豚肉が安く手に入るので、わたしは輸入物を買いません。でもヒトーヒト感染ウイルスなら防げませんね。と

ころで、日本は豚インフルのサーベイランス体制が整っているのでしょうか。