オホーツク海の白い波
そらさん、世界はこれから長い混乱の時代を経て、二つの方向のどちらかに落ち
着くのだと思います。格差がさらに拡大し、各地で民衆の不満を暴力で抑え込む強
権政権が対峙する世界。あるいは、格差が縮小した、序列が緩やかでかつてなかっ
たほど民主的な世界。どちらになるかは決まっていません。後者を目指して、希望を
捨てないで耐えることだと思います。
11月11日 網走市鱒浦海岸
海は絶えず動いている。脈動が止むことはない。
海は見ていて飽きない。遠い太古からの記憶が、わたしたちのどこかに残ってい
るからだろうか。
海は生命の母。地球生物の祖先は海に生まれ海に育まれた。
海は慈母ではない。生命に極限までの試練を課す猛母だ。
海は何度か極度の低酸素状態になった。そのたびに生物は絶滅の縁に追い込
まれた。
それでもいま海は、地球最大の生命貯蔵庫である。地球生物量の大半は海にあ
る。
海はヒトによる温暖化と汚染によって、死滅に近づこうとしている。トランプ次期
大統領の政策に対する最大の懸念は、温暖化対策推進を妨害することだ。
海は見つめるわたしの頭のなかに、さまざまな想いを誘い出す。