緑に白のニリンソウ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　５月８日　美幌せせらぎ公園

　あまりに白が強いので、普通の明るさで撮ると花の凹凸がわかりません。それ

でいくらか暗くするのですが、こんどは緑の鮮やかさが損なわれます。ニリンソウ

の魅力は、大きく咲き広がる白い花の群れとそれを引き立てる葉の緑の組み合

わせです。なのに写真ではうまく表現できなくて残念。

　エゾエンゴサクは葉が育つ前に花が咲きます。ニリンソウは葉が先です。両方と

も、冬の間新鮮な植物を摂れなかった縄文人にとって、待ちかねた春のごちそうだ

ったのではないでしょうか。エゾエンゴサクは花と葉の他に根も食べられるけれど、

量を集めるにはニリンソウが楽そう。

　今でも山菜として食べる人はいると思いますが、わたしはそんな気にはなりませ

ん。花を眺めるのが楽しみで、できるだけたくさん咲いてほしいから。栽培された野

菜がいくらでも手に入るのに、棲息地を狭められている野の花まで食べなくても、と

思ってしまいます。花を付けず、旺盛な繁殖力を見せるコゴミには、まったく遠慮す

る気になりませんが。