シノリガモ
sor*****さん、寒さが厳しく吹雪もあるが青空も見られる、それがオホーツク
地方の冬です。輝く雪原、赤や白の霧氷、大きな鷲、流氷と、見るべきものがいろ
いろあります。とくに二月後半から三月は、陽射しが力強さを増して空の青が濃
くなり、冴え冴えとした明るさが印象的です。
12月20日 能取岬
岬の崖下で10羽ほどのシノリガモが遊弋していました。凍結は始まっていない
けれど、冷たそうな波が寄せては砕けています。シノリガモたちは避けようとはし
ません。大きく背伸びする波の根元に悠々と浮かび、砕け広がる白い泡の下から
平然と姿を現します。
高い崖の上から撮っているのでクローズアップはできませんが、♂の色彩はに
ぎやかです。白、赤茶、黒の三色から成る複雑な模様を纏っています。♀はずっ
と地味。顔の前面と頬に白い斑点があるだけで、残りの全身は黒褐色です。隊列
を組むとき、先頭に立つのは♀。日本で繁殖するものもいるようですが、わたしが
網走近辺の海で見たのは冬だけです。