えんじ色の朝空


 そらさん、白いエプロンをしたような胸、ふさふさした尻尾、祈るときのように合わせ

た手。それで黒い大きな眼で見つめられると、自然に微笑んでしまいます。

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                          10月23日 美幌川土手

 市街方向の西空は、わずかに赤味があるだけで闇が優勢です。南東方向は雲

がえんじ色に輝き、雲のない部分が少し青っぽくなりかけています。黒くたなびい

ているのは製粉工場の煙。今は昼も夜も操業しているようです。季節が進むと煙

が上がらなくなります。刈り入れて運び込まれた麦が尽るからでしょう。ぬくぬくと


とした屋内から出た身に、土手を渡る風の冷たさが染みてくるころには、雲の輝き

が薄れ、空の青味が増してます。