得意そうなヒバリ
7月5日 キムアネップ埼
たくさんいた。背の低い草叢である。サロマ湖の砂浜に近いあたりから、三羽、
四羽と次々空へ。春に巣立った若鳥だろうか、戯れるようにもつれたり飛び交った
りしている。カメラを向けても速すぎて撮れない。
近くで一羽が葉陰から飛び立つ。一筋の矢のように飛翔して、いきなりホバリン
グに転じた。ひとしきり羽ばたいて舞い降り、柵の支柱に止まると、こちらを向いて
得意そうに首を振る。
「仕留めるところを見ていたか。どうだオレって狩りがうまいだろう」、そう言ってい
るようだ。咥えた虫を飲み込んだ彼は、「お前はそんなところにずっと突っ立って、
暇そうだな。さあ霧が晴れて絶好の狩り日和になった。今からオレは忙しい、あば
よ」とばかり飛び去ったのだった。