機影
女満別空港を離陸してすぐ、あるいは着陸態勢で高度が下がっているとき、飛
行機の窓から下を覗いたら、自動車専用道を走行中のわたしの車や庭で白菜を
収穫しているわたしの姿が、はっきり確かめられるのではないか。そんな想像をさせ
られるほど低く、美幌上空を飛ぶ機体をときどき目にします。
正午過ぎに頭上を過ぎた一機の尾翼は、紙に形を書いてクレヨンを塗ったような
黄色と青でした。午後3時過ぎに公園の空を横切った一機は、早くも陰りはじめた
空に、明るい燈火をきらめかせていました。ちなみに12月の美幌の日没は、午後
4時前です。
機影が消えた後に、白く細い航跡が残っています。地上にはまだぬくもりが留ま
っていても、上空は寒く露点が低いのでしょう。