輝く赤い実
落葉樹が裸になり、カラマツの黄葉も茶色に変わった今、きわだつ色彩はナナカ
マドの実です。野山、公園、校庭、道路わき。葉を落とした木に、たわわな実の赤
が至る所で目につきます。野山では自生木で街では植えられた木です。
まだ葉のある九月から、裸木の初冬までずっと木に残っています。本州では春
まで枝に留まる実もあるようです。こちらでは初雪の後1ヶ月もすると見かけなくな
ります。
見た目には美味しそうですが、とても苦いと書かれています。今も樹下にはたく
さん実が落ちていますが、ついばんでいる鳥を見たことがありません。毒性がある
という説もあります。ただ何度も凍結と解凍を繰り返すうちに毒が抜けるとか。ヒヨ
ドリが好むそうです。年を越すと近くの公園で実を見ることがなくなるのは、たくさん
いるこの鳥に食べられてしまうのでしょうか。
ヨーロッパナナカマドはすこしは苦味が薄いのか、北欧にはジャムにする地域も
あるそうです。