噴煙
そらさん、あのあたりは5月までほとんど雪山で、6月に入っても探勝路に大きな
雪渓が残っています。ようやく後半になって、雪渓の周辺に白いチングルマや薄
紅色をしたエゾノツガザクラの数が増え、姿見の池からロープウエー駅へ下る、雪
解け水の小川になった登山道の左右を、エゾコザクラが赤紫色に染めます。月末
色彩の饗宴に参加します。
ロープウエーの頂上駅から始まる探勝路は、石室と鐘がある高台で旭岳登山道
を分岐します。写真はこのあたりで撮った噴煙です。見慣れた光景ですが、御嶽
山の災害を思うと、何やら気持ちが騒ぎます。
噴煙と旭岳を映す池は、姿見の池と呼ばれます。わたしは探勝路が巡る一帯を
旭岳高原と表記することが多いのですが、この池の名から姿見の池高原、姿見平
の呼称もあります。旭平という表現も見ました。だけこれは、同じ地名が本州にも
あるようです。