ススキの原
道路から海まで続く原一面に、ススキが群れて風に揺れています。ここは野付半
島。かつては、ススキ・アシ・カヤ・スゲの類が見渡す限り広がる水辺が、どこにで
もあったような気がします。近年は大規模な群生をあまり見ません。釧路湿原温
根内遊歩道には、展望を邪魔するほど茂る場所があります。あれはスゲでしょう
か。わたしが知るなかで一番広く周密なススキの原は、野付半島にあります。
野付半島の景観は変化に富んでいます。季節ごとに違った雰囲気ですが、秋に
限定しても多様です。トドワラ・ナラワラ、東に国後・西に抜海市街の遠景が浮か
ぶ海、色づくサンゴソウやハマナスの実とともに様々な花々が散在する原野、そし
てススキの原があります。
年に2,3回は出掛けています。冬はまだ未経験ですが、融雪期から晩秋までの
季節は知っているつもりでした。それでも行くたびに新しい発見があります。今回
一番の収穫は、散在する小さなサンゴソウ群落と広大なススキの原です。