小さなけあらし

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 冷え込んだ朝、美幌川の水面から白い靄(もや)が立ち昇ります。川の水はたぶん0度。この日外気は-17で

した。温度差が水の蒸発を促します。発生したとたん、冷たい外気に触れ、透明だった水蒸気が、小さな

水滴あるいは微小な氷片に変わり、白くなって目に見えるようになります。水滴の場合は霧や霞(かす

み)で、氷片の場合は氷霧です。空中に漂うのがどちらなのか、わたしはわかりません。

 海・湖・川にできるこの霧や氷霧は、北海道方言で毛嵐(けあらし)と呼ばれます。今はこの言葉もいくらか全国

的に認知されたようです。手持ちの国語辞典にはありませんが、新しい辞書だと載せているものもあるか

もしれません。上の写真は、毛嵐と呼ぶには気が引けるほどささやかです。だけどこの小さな川でももっ

と冷えると、岸から漂い出て、住宅地や田園を包み込むことがあります。