キバナノアマナ
能取岬の草叢に咲いていました。径3センチにも満たない小さな花ですが、ひとつ見つかると次々と。平べった
いネギに似た葉は、花とちがって大きく伸びています。夏になって枯れる前に、地下に栄養を蓄える役割がある
のだから、大きくなくては。
節は食用になる草がいっぱいです。獣や魚を捕らえ、植物を採ってくらしていた昔の人は、わたしたちよりずっと
春が待ち遠しかったでしょうね。
キバナノアマナは本州にもありますが、北海道や東北の海や野山は、とりわけ食用動植物が豊富だったようで
るけれど、鹿肉は容易に手に入りません。それでもこの時季、町の店にはトキシラズ、マス、アオゾイ、ホッケな
ど、新鮮な魚が安く出回っています。昔の片鱗がいくらかは残っているような。