青いオホーツク海

健さん、美幌はもうすっかり秋です。陽射が強くても暑いのはせいぜい11時から3時まで。その後も袖のある

シャツに着替えずにいると鼻水が出たり。田園では小麦、タマネギが終わり、トーキビが収穫期です。

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 晴れた日に能取岬から望むオホーツク海の青い水平線はわずかに曲線を描いています。崖下の浅瀬の水は

澄み、小さな波頭の白さが目立っていました。

                         くずDNAはくずじゃなかった
 
 ヒト体細胞核のDNAは約30億対の塩基から成り、そのなかでたんぱく質を指定するヒト遺伝子(約2万個)

を構成している部分は全体のほぼ2パーセント。かつて遺伝子以外の塩基は、機能をもたない「くずDNA」と

か「がらくたDNA」とか呼ばれていました。ところが近年になって、たんぱく質をコードしていない部分が果すさ

まざまな役割が発見されています。9月6日付け朝日新聞に「ヒトゲノム 8割に「役割」」という記事がありまし

た。それによると、ヒトゲノム(全塩基)の80.4パーセントが、遺伝子発現の調節など、人体に必要な機能を果

たしているとわかったのだそうです。そういう主旨の論文が、最新の科学誌『ネイチャー』に発表されたという記

事です。約30億の塩基対の大部分が、クズでもガラクタでもないと、名誉回復されるようです。

 この記事の右に置かれたトップ記事は、「全公立中にいじめ相談員」と題されていました。文科省が、いじめ

に関する現場の対応に国の直接指導を強化する方針を発表したということです。これを読んで、わたしの頭に

マッチポンプという言葉が浮かびました。社会全体に競争を煽り立てる経済人・政治家の新自由主義に加担し

てきたのが、文科省の現幹部ですよね。子どもに学力(成績)と進学の競争を強い、教師をがちがちに管理し

て成果(進学実績)を競わせる。その結果学校社会の息苦しさが極限まで亢進して、いじめが多発している、わ

たしはそう思っています。いじめの温床を作った張本人が、いじめが起きないように現場を管理すると言ってい

ることになります。自分がマッチで火をつけておいて、騒ぎになってから消火ポンプをもって駆けつける。

   競争に勝ち残った者が報われるのは当然で、競争に負けたり競争から降りたりした者はクズ、みたいな価

 値観が社会全体にはびこったら、多くの人がうまく生きられなくなりますよね。でも社会という有機体が健康で

 あるためには、社会の多数者である「クズ」が元気に機能しなくては。初めに言及した記事には、ゲノムの無駄

 と思われていた領域がうまく働かないと病気になることがある、という意味の文がありましたよ。