草原の小鳥たち

 そらさん、人工光合成が現実味を帯びてきているようです。うまくいけば30年後には食料・エネルギー問題解決

のめどがついているかも。問題は過渡期の今をどう乗り切るかですよね。

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 野山に小鳥の声はするけれど姿は見えない季節になりました。特に木々の葉が茂った森ではほぼ絶望的です

ね。草原は少しましだけれど、近寄れば飛び立ちチョコマカ動くのが多く、なかなかクローズアップできません。

知識のないわたしですから、遠くからの一枚だけでは名前まではなかなか。喉下の赤いのはノゴマ。でもメスに

はその目印もないし。


                           脱原発を阻むのは ③
 

 原発廃止を決定すれば : これまでは資産であった原発の価値がゼロになり、その上膨大な廃炉費用や

放射性廃棄物・使用済み核燃料の処理費用が積みあがることになります。経済産業省のまとめでは、核燃料

処理費用を除外しても、電力10社で純資産の7割が失われ、4社は債務超過に陥るとのことです。債務超過

なれば借り入れはできなくなり、企業は破綻します。銀行の融資は焦げ付き、株主のもつ株券はただの紙切

れになります。大株主は銀行、企業、自治体、国など。なかにはその経営が危うくなるところも出るでしょう。大

きな銀行や企業がいくつも破綻すれば、全体的な不況の引き金にもなりかねません。また、原発の立地自治

体は、これまで得ていた固定資産税、交付金などがなくなり、地域の雇用も縮小します。

 停電や電力料金値上げはコストを押し上げて利潤を減らすので、大量に電力を消費する企業は原発再稼

動に賛成です。原発が他の発電より安くつく理由の一つは、廃炉費用が棚上げにされ、開発・地元対策・使

用済み放射性廃棄物や核燃料の処理などに、直接または間接の公費が注入されていること。すべての周辺

費用を料金に反映させ、新エネルギー発電が技術の進歩と量産効果でコストが下がれば、どちらが安いかは

わかりません。しかし公費は企業の直接負担ではなく、安い新エネルギー発電は先の話で、しかも確かでは

ありません。だからおおかたの経営者が、20年、30年先の不確かな可能性に賭けるより、なじんできたこれま

での体制の存続を望みます。急激な変化が起きて経営が傾けば、すぐに責任を問われる立場なのですから。

 また、原発廃止の決定は不況の引き金になりかねないので、彼らは賛成するわけには行きません。原発

自治体やその住民には原発廃止は即座の打撃になります。それ以外の地方自治体や一般住民も、経済

への悪影響の可能性が知れ渡るにつれて、フクシマの悲劇再来の悪夢と今日明日にも始まりかねない経済

情勢の一層の悪化に対する恐怖との間で、気持ちが引き裂かれ、揺れ動くことになります。

 いまでも原発推進派と段階的縮小派を併せれば、停止のまま全廃する派よりずっと多いはずです。それで

も現時点での大飯原発再稼動には、反対の世論が優勢のようです。それだけジレンマが深いということ。これ

は、「核の平和利用」「日本のすぐれた技術力」「日本では深刻な事故はありえない」という幻想をふりき、原発

を推進してきた歴代自民党政府と、それに手を貸してきた人々の責任です。彼らによって、原発がここまで日

本経済の根幹に構造化させたられてしまったのです。そのため311で技術力信仰と安全神話の幻想から醒

めたいま、わたしたちは大きなジレンマを抱えることになりました。初めから核ではなく再生可能エネルギー

開発に同額の資金を投じていたら、日本経済の現在はちがっていたでしょう。(明日に続く)