アズマイチゲ可憐
は4月後半に残雪の縮小とともに姿を現します。草丈は20センチ未満、花弁はなく白のはガクだとか。木々が葉
を茂らせると地上部は枯れます。雪が消えてから青葉の季節までの短い間に、生活サイクルのはなやかな部分
をすばやく終えてしまうのですね。森の木々に若葉が萌えるのは6月に入ってから。まるで足元で草花が急いで
葉を広げて根に栄養を蓄え花開き種をつけ終わるのを待っているみたい。木々が厚く積もらせた枯葉は、地下で
眠る草花を護る布団です。この花は白いガクが大きく開いた姿もいいけれど、一枚目の写真のようにわずかに開
きはじめたところはひときわ可憐です。