モウセンゴケとツルコケモモ


 そらさん、どうぞ雲海を見に来てください。もっとも、その日の気候条件次第なの

で、日程が短いとダメなこともありますが。


 結愛さん、釧路湿原はとりたてて派手な場所ではないけれど、なぜか気になり、

猿猴草の春先から枯野の秋まで、年に3,4回出かけているような気がします。

 昨日あなたのブログに転載された写真で、猫の大笑いしている顔を初めて見まし

た。ほんとうに笑っているのか、写真に何か細工したのかなどと、疑いたくなるほど

っくり。

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                       6月29日 釧路湿原温根内木道

 この日は観光バスも来ていて、湿原遊歩道は賑わっていました。だけど上の

真のような小さな世界を目にした人は、何人いるでしょうか。モウセンゴケはもう

しすると、白い花が咲きます。その頃なら気づく人も多いでしょう。花以外は周り

区別しにくい色なので、気をつけて歩いていても、立ったままでその存在を見分け

ることはなかなか困難。わたしもこの日気づいたのは、全行程で2カ所だけです。

 ツルコケモモの方は花が咲いていたので、やはり小さいけれど歩きながらでも目

につきます。膝をついて屈み込めば標準レンズでも撮れますが、通行の邪魔にな

りそうで、立ったまま望遠レンズでズームアップ。そうすると、見えていなかった

ウセンゴケが、ツルコケモモと一緒にが写っていることがあります。ツルコケモモ

比較的花期が長いので、引き寄せられてくる小さな虫を捕食しようと、花の近くで繁

殖する、これはわたしの想像です。

 勝手な想像はともかく、氷雪期が長く、水の下になる期間も長いこの厳し環境で、

体を小さくして生き延びてきたものたちの、ヒトの目には映りにくい生態系があるこ

とは確かでしょう。138億年前に無から誕生し、1000億年後には再び無に還ると

考えられるこの宇宙の片隅で営まれる、小さな生き物たちの命のつながりの小さな

一部が、ここに写っているのですね。