コーン畑の丹頂


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                     5月13日 道道243鶴居村標茶町境界付近

 この二羽は夫婦でしょうか親子でしょうか。他にもずっと遠くに、小さな白い点が

いくつか動いています。コーンの刈り跡が広がるこの田園地帯に、かなりの数の

丹頂が来ているようです。

 雪が消えると鶴たちは給餌に頼るのをやめ、各地に散っていきます。釧路湿原

の水辺や草叢、釧路市鶴居村標茶弟子屈などの田園地帯が多いようですが、

野付半島や濤沸湖畔でも見たことがあります。数は1500羽を超えたのでしょうか。

釧路湿原一帯だけでは狭すぎるので、営巣地を広げているようです。

 鷲やカモ類ほど人への警戒心は強くないので、車の通行が激しい道路際のコー

ン畑でも落ちた粒を拾う姿を見かけることがあります。地域に住む人たちは一時絶

滅に瀕した丹頂を救おうと、冬季に給餌をしたり少々の農業被害を寛容に見過ごし

たりして保護してきました。だから人を恐れないのでしょうね。完全な野生というよ

り、スズメやイエツバメのような、人と共生する鳥になっているのでしょうか。

 数の増加とともに、棲息地を広げ給餌を止め野生に戻そうとする動きも始まって

います。撒かれる魚をオジロワシと争う国際ツルセンターの冬のイベントがなくなる

とすれば寂しいことですが、人に頼らずに生きるたくましい野生を取り戻してもらう

のはいいことでしょうね。何しろヒトは、自らの愚かさでいつ滅びるかわからないと

ころにきているから、頼っていたら道連れにされてしまいますよ。