陽だまりのカモメ


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                           2月17日 浜小清水

 雲一つない快晴とはいえませんが、風がなく穏やかな日でした。沖には薄い流

氷の帯が漂い、知床方面から雲が広がってきています。くっきりとした日なたと日

陰の境界線が、浜小清水の岸から海へ伸びていました。その日なた側、暖かそう

砂浜と浅海に、カモメが集まっていました。

 2月半ばは厳寒期です。汽水湖を閉ざす氷の上で石になったように凝固し、微

動だにしない群を見たことがあります。あるいは波荒い日に、強風に吹き流され、

飛ばされながら、それでも高く低く飛び交う姿もありました。この日はそのどちらと

も違う、のんびりと安らうカモメたちがいました。

 わたしたちは-20度の朝も雪嵐の午後も、頑丈な家の中でストーブを焚いてぬ

くぬくと過ごすことができます。カモメはそんな中でも寒風に身を晒し、荒波に弾き

れる小魚を漁らなければなりません。それだけに、この日の陽だまりをしみじ

み楽しんでいる、そんな気がしました。