唐松黄葉の季節
このあたりで秋の最後を飾るのはカラマツの黄葉です。薄い雲は出ていたけれ
どおおむね青空。黄金色が輝いています。キンバイやタンポポの照り返す明るさ
とはちがう深い色ですが、光が薄ければ灰色混じりの茶色に近づき、みすぼらしく
もなります。
11月前半にオホーツク地方の国道や道道を走っていると、遠く近くに繰り返しこ
の色を見ることになります。美幌町の植林の話題で、わたしの記憶に残っている木
の種類はカラマツだけです。初夏の浅緑も晩秋の黄葉も魅力的ですが、自然林の
ような複雑さはありません。
寒さに強く成長が早いうえに木材としても使えるので、復興造林の際に好まれる
のかな。その結果現れる里山の風景は、何種類もの落葉樹と針葉樹が入り混じる
北海道本来の森林とはちがってきます。広大な原生林の恵みを糧として命を受け
渡してきた鳥獣にとっては、つらい環境なのかもしれません。