わずか2,30分の間に、摩周湖の湖面に描かれる光模様がどんどん変化しま
す。摩周岳につながる東側の絶壁は黒々としていて、筋状の光が消えたり浮かび
上がったり。湖面は、強風が吹くと湖水の漣(さざなみ)がくっきりと目立ち、風が止
めばとろりと鎮まります。
午前7時台。崖の突出したピークには霧がかぶさり、第一展望台の上空を雲が
流れます。昼には空が晴れ上がり、静かな摩周ブルーの湖面が観光客を迎える
でしょう。天気の変わり目に居合わせ、移り変わる湖の微妙な表情を見守ることが
できたのは幸運でした。やはり岬や湖に行くのは夜明け前後、遅くても陽が高くな
る前がいいようです。