岩と花
8月2日 旭岳姿見平
気象庁の解説だと、旭岳では過去3000年間大きなマグマ噴火は起きていない
そうです。現在見られる噴煙は250年前からの水蒸気噴火によるもので、噴気孔
のある地獄谷は2、3000前の山体崩落で形成されたとしています。噴気孔前に
建てられた道の説明板に、山体崩落は600年前と書かれています。ウイキペディ
アによると、山体崩壊は5600年前。専門家の見解は一致していないようです。
いずれにしても、今姿見平探勝路から見える火山岩・火山礫は、地獄谷ができた
ときのものなのでしょう。少なくとも数百年は経っているわけです。それだけの時間
をかけて植物が足場を固めた結果が、今日の写真のような光景になりました。
よく、氷河時代の生き残りという説明を目にします。だけどずっとこんな状態だっ
たのではないはずです。時間とともに起きる様々な変化の連続を、今切り取った一
つの断面。そんなことを思いながら眺めると、岩と花が作り出す風景が一段とおも
しろく感じられます。