霧多布湿原枯葉色のころ
タムラ、エンレイソウの花は小豆色だからそれほどでもないけれど、オオバナノエ
が咲きそろった林床風景を見ると、なんだかしっとりした気分になります。
4月22日 霧多布 湿原センター付近
4月下旬はまだ一面に枯れ草色でした。わずかにセンター付近の高台で、フク
マタイチゲ・クシロハナシノブが咲き、その後には銀色のワタスゲが波うち、さらに
に広く伸びています。釧路湿原よりもっと細かく水流が行き渡っているような。標高
は高いところで3m、低いところは0m。
燃料消費が大幅に削減される情勢ではないので、気温上昇を+2℃にとどめるた
め、CO2濃度を421ppmに押えるという目標は達成されないでしょう。海に蓄えら
れた熱で徐々に海水位が上昇し、遅かれ早かれ霧多布湿原の大半は水没すると
思います。それまでにできるだけたくさんの人がこの豊かな湿原を訪れ、繊細な景
観を記憶に刻んでくれるといいのですが。