流氷のかけら
昨日は能取岬の東岸から知床岬の東岸まで、密度の高い海氷が接岸していた
ようです。写真は接岸前の小清水海岸で。流氷本体から離れたかけらが沖に来
ていました。一つ一つの氷塊は小さく、氷の間に隙間があります。
近年は接岸する流氷本体も厚みが減っている気がします。20年ほど前のような、
小山ほどの氷塊がぶつかって折り重なる荒々しい光景は、こちらに来てから見て
いません。気候が変わってしまったという印象です。
昨日の除雪中に隣家の人と交わした会話も、気象パターンの変化を感じさせるも
のでした。「もう3回だよ。こんな年はなかった」と彼が言うのです。わたしとちがって
ずっと美幌に住んでいる人です。三回とは、大変な雪投げ(除雪)を強いられた回数
です。
わたしは高校まで、新潟県の豪雪地帯でくらしていました。4メートル以上の積雪
も経験しています。だから雪の量にあらためて驚くことはないのですが、美幌で1月
も終わらないうちに3回も骨の折れる除雪というのは、古い住人の記憶にないこと
なのでしょう。
さっき美幌アメダスの今月の記録を確かめてみました。昨日までの累積積雪量は
平年の62パーセント増しです。6日以降で、最低気温が平年を下回った日は4日
だけ。ちなみに、平年の1月後半の最低気温は連日-15度以下です。昨日は終
日-1,2度台でした。
昨日のうちに2回雪を投げましたが、昔いた新潟の雪に似てスノーダンプにこび
りつく粘度がありました。いつもの軽いパウダースノウとは違います。重く厄介な雪
質も、わたしよりだいぶ高齢な隣人が嘆いた理由かもしれません。
昨夜テレビのBS放送の画面が乱れ、受信できなくなりました。吹き付ける風雪
の中で二階のベランダに出てみました。パラボラアンテナにびっしり着雪していま
す。払ったら受信できるようになりました。以前も豪雨や吹雪で画面が乱れたこと
はありましたが、着雪でというのは初めてです。これまでの軽い雪ではありえない
事態です。