岬の海は凍結を待つ


イメージ 1

イメージ 2

イメージ 6

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

 14日に小清水の海を漂っていた流氷のかけらは、能取岬を避けて沖合を南下

したようです。岬周辺の海で氷塊を見ることはできませんでした。沿岸でもほとん

ど凍結が始まっていません。昼の気温が高い日が続いているからかな。それでも

海面に、砕ける波とは別な、白っぽい部分があります。細かな氷晶が集まってジャ

ム氷(グリースアイス)の層ができはじめているのでしょう。

 やがて海岸ではしぶきが凍り、流氷の破片が打ち上げられ、ジャム氷が集まった

蓮の葉氷が漂着し、陸と接続する沿岸氷が発達します。沿岸氷が沖に伸び、南下

してきた流氷本体とつながれば、海の大氷原の出現です。その風景は、白い海氷

と青い海面がさまざまに入り混じる風景よりは単調ですが、やっぱり壮大です

 網走は北緯44度。温暖な地中海沿岸のモナココートダジュールなどとほぼ同

じ。こんな低緯度で流氷が押し寄せて凍結する海は、世界中で北海道東部北部

沿岸しかないようです。能取岬は、知床のウトロの高台とともに、広大な海の氷原

を見渡には絶好の場所です。凍結期にウトロまで行くのは億劫ですが、能取岬

なら空模様を見て気軽に出かけられます。今冬も何度か岬を歩くことになるでしょ

う。