カラマツ黄葉
華やかな秋色の最後を飾るカラマツ黄葉。晩秋になると、里山・田園の防風林・
車道と畑を区切る木立など、平場で目にする木にどんなにカラマツが多いか、あ
らためて実感します。本州では高原の木でも、こちらでは低地の木です。
同じ仲間のグイマツは縄文時代に絶滅したそうです。今では北海道で唯一の落
葉針葉樹。陽当りが良ければやせた土地でも根付いて成長が早く、耐久性のあ
る木材になるので、開拓地や伐採跡に好んで植えられました。現在の国産カラマ
ツ材は、80パーセント近くが道産品です。
陽樹なので自然林ではやがて姿を消します。わたしがよく歩く森では、針葉樹の
主役はエゾマツ・トドマツ・赤エゾマツ・イチイなど。それらが広葉落葉樹と入り混じ
っているのが、北海道本来の森林風景です。