野付半島点景 その二


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                           7月12日 野付半島
 
 茫々とした海岸草原、その間に割り込む海、遠いシルエットと化した疎林、水草

藻で色づく海面など、野付湾側の風景は変化に富んでいます。何よりなのは、

高い建物や山など視界を遮るものがほとんどないため、のびのびとした気分にな

れることです。唯一一か所、ナラの木の森がその前の海を隠す場所があるだけで、

他には丘さえもありません。それだけに、根室沖で大きな地震が起きて津波が襲っ

たらどうなるのかと、心配になったりもします。なにしろ標高が1メートルにも達しな

いような気がする半島です。車で逃げるにしても、突端から根元まで20キロはあり

半ます。常の住居なのかどうかはわかりませんが、漁業関係らしい建物はけっこう

あって、働いている人々の姿も見かけます。半島全体が水没するような事態が起き

ないことを願うばかりです。