オホーツク海の毛嵐
1月30日 能取岬
昨日朝7時、ウチのガレージにかけてある温度計は-20度を超えていました。
後で確かめたら、アメダス美幌の記録は-21.3度。フロントガラス内側の凍結を
溶かすのにデフを入れてアイドリングしている間に、美幌川土手を見てきました。
深雪のままなので土手には立てません。川沿いに毛嵐が立ち、木立も朝陽も煙っ
ています。
網走はたいてい美幌より5度ほど気温が高く、昨日は-16度。わたしが能取湖
畔の道に入ったのは8時少し前。5~10センチほどの新雪が積もっています。
スキーならシュプールですが、車なので轍。とにかく最初の跡をつけて進むのは気
持ちのいいものです。深いところではいくらかハンドルを取られますが。
湖が終わりに近づいたところで、前方に大きく立ちのぼる雲が見えてきました。
予期していなかったけれど、オホーツク海に毛嵐が立っていたのです。考えてみれ
ば、波があり塩分が混じり、海水は凍らないまま零度を下回っていても、外気はそ
れより10度以上低いのだから、海表から活発に気化し、直ちに細かい霧の粒にな
るでしょう。
岬のトンネル近くでは、揺らぐ煙のように海面から立ち上っています。わたしはも
う雲のなか。青空はほとんど見えません。海の毛嵐は美幌川のとは桁違いの規模
です。岬をゆっくり歩きまわって、9時に近づくころにはしだいに幅を狭め、海と空を
区切る帯に変わっていきました。