田園の丹頂
いた鶴です。同じ日でした。弟子屈町で見るのは、わたしは初めてです。これま
冬は何箇所かの給餌場へ行けば確実に見ることができます。無雪期には水辺・
湿地に広がって子育てしているので、出会いは偶然です。
国内では1924年に30羽になり、絶滅するかと思われましたが、その後給餌な
ど、人々の懸命な保護が行われ、現在の北海道では1000羽ほどに増えているよ
うです。と言っても、アムール川流域に生息しているものと併せても、全世界で25
00~3000と考えられているので、依然として絶滅の危惧はあります。特に、僅
かな数から保護下で留鳥として復活した北海道の丹頂は、遺伝子の多様性が乏
しいようで、環境変化にもろいのではないかと心配です。
北海道全域だけでなく本州にも営巣地が広がり、冬も給餌に頼らずに生きぬけ
るようにならないと、ほんとうの復活とは言えないでしょう。日本では最も大型な鳥
の一つで、姿かたちが美しく、求愛ダンスも優雅です。すでにヒトが絶滅させてしま
った数えきれない生物種の轍を踏むことがないといいのですが。