旭山の北極熊
旭山動物園で人気のトップを争うのはペンギンと北極熊。夏休みなどは入口に
長い行列ができて、入れ替え制になります。だけどこの日は秋の平日で、どちら
も自由に何度でも入ることができました。
歩き回っているのと寝そべっているのとは別な熊です。片方はせわしなく周回し、
決まった場所で立ち止まって顔を上げて見せます。そうするように訓練されている
のかなー。ヘルメット状のドームは、海面から顔を出すアザラシの視点で熊を見る
ための窓です。
もう一頭はプールわきで体を横たえたまま、立ち上がろうともしません。プールで
泳ぐ姿を見せるのが期待されている役割なのだと思いますが、そういう気分ではな
いようで、ひたすらグータラを決め込んでいます。
北極熊は温暖化が進むと棲み処を失う動物の代表です。他の動植物は極地方
向に移動して生き残りを図る余地はあっても、北極圏でしか生きられない生物に逃
げ場はありません。できるのはグリスリーなどと混血して、遺伝子を残すことくらい
かな。
囲い込まれた動物園の動物を見るのはあまり好きではないのですが、絶滅が避
けられない種については別です。世界中の動物園などで、人為的な生存環境を提
供するのは意味があるかも。その費用をまかなう意味での展示なら、入園料を払
ってわたしも協力します。