逢魔が刻(とき)


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 夕食を終わり、窓を閉めようとしていました。陽は沈み黒い雲が広がって、闇が

降りてきています。そこに残光が雲の切れ間から狭い角度で射し、ある高さの川

岸の木立や、築山の藪を背にした黄色いユリを、ほの白く照らしています。

 逢魔が刻(とき)という言葉を思い出しました。昼と夜が入れ替わる途中で光と闇

交差する、妖しい時間を指す言葉です。昔の人はきっと、こんなとき、魔物に遭

いそうな気分になったのでしょう。

 宇宙飛行士の眼下に広がる照明の海でくらしている人の、言葉遊びの種にはし

ても、実感はしにくい言葉です。