本州では東日本の高原に咲くようです。こちらでは、かつては絶滅危惧種に指定
されていたとは思えないほど頻繁に、あちこちの高地・原野・湿地で見かけます。2
か月以上花期が続きます。春―夏、夏―秋の端境期には、広がる緑に変化をつけ
る役割をはたす、数少ない花の一つです。
ピンクの花がなければ、草叢に紛れてしまう背丈です。それでも草ではなく木です。
シモツケ属はいずれもバラのイメージではないけれど、分類としてはバラ科。ホザキ
の名は、小さな花が集合して穂の形になっているから。触りたくなるようなふわふわ
した感じは、花びらよりずっと長い雄蕊の効果です。